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教習指導員が教える、S字クランクを通る意味
―ベテランドライバーほど見落としている運転の本質― 運転歴が長くなるほど、「S字クランクなんて教習所だけの話。実際にはあんな道通らないよ。」と考える人は少なくありません。 しかしS字クランクには、運転の質を大きく左右する本質的な要素が凝縮されています。 ただ時が経つにつれて、その意味を忘れてしまっていることも多いと思います。 S字クランクの核心は「車両を、身体の延長として扱う能力」、すなわちボディスキーマの再構築にあります。 人間は本来、手足がどこにあるのか無意識に把握していますが、車の運転は、このボディスキーマの外部拡張だと考えています。 運転に慣れた人でも、実際には“なんとなくの感覚”で運転していることが多いと思います。しかし実際には、前輪の軌道と後輪の軌道を自分が思ったとおりに一致させて運転できる人は、それほど多くありません。 ここで重要になるのが「内輪差」についてです。 教習所では「後輪が内側を通る」と単純化されますが、実際には車速、ステアリング角、ホイールベースによって軌跡は動的に変化します。S字クランクはこの複雑な挙動を、低速かつ連続
Masaru Matsuda
4月18日読了時間: 3分


道路交通法第一条を深掘りする
はじめに 道路交通法の条文の中でも、第一条は一見すると抽象的で当たり前のことを述べているように見えます。しかし、この条文は法律全体の「設計思想」を示す極めて重要な部分であり、個別のルールを理解するうえでの土台となります。 本記事では、道路交通法第一条を丁寧に読み解き、その意味と実務的な含意を深掘りしていきます。 条文 道路交通法第一条: この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。 第一条の構造 この条文は、大きく3つの目的に分解できます。 危険の防止 交通の安全と円滑の確保 交通に起因する障害の防止 それぞれは独立しているようでいて、実際には密接に関連しています。 ① 危険の防止 「危険の防止」は、最も基本的かつ優先順位の高い目的です。ここでいう危険とは、事故の発生可能性そのものを指しており、事故が起きてからではなく「起きる前」に介入するという予防的な思想が含まれています。 例えば、 信号機の設置 速度制限 一時停止義務 といった規制はすべて、事故の発生確率を下
Masaru Matsuda
4月13日読了時間: 5分


令和8年4月1日施行の道路交通法について
令和8年4月1日に施行された道路交通法の改正は、これまで以上に自転車利用者の責任を明確にし、交通社会全体の安全性向上を目的とした重要な見直しとなりました。とりわけ注目されているのが、自転車に対する「青切符(交通反則通告制度)」の導入です。これにより、自転車の交通違反に対する取り締まりの在り方が大きく変わることになります。 従来、自転車の違反行為は、重大な事故につながる悪質なケースを除き、指導や警告にとどまることが多く見られました。しかし今回の改正では、16歳以上の自転車利用者を対象に、比較的軽微な違反についても反則金を科すことが可能となりました。対象となる違反には、信号無視、一時不停止、通行区分違反、歩道での危険な走行などが含まれます。これにより、日常的な違反に対しても実効性のある抑止力が働くことが期待されています。 この「青切符制度」は、自動車やバイクに既に導入されている仕組みと同様のものであり、違反者は反則金を納付することで刑事手続きを免れることができます。一方で、反則金を支払わない場合や悪質な違反については、従来どおり刑事罰の対象となる可能
Masaru Matsuda
4月3日読了時間: 3分
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